《高井鴻山記念館》

 高井鴻山は、文化3年(1803)小布施町に父熊太郎、母ことの4男として生まれ、京都や江戸に出て国学、蘭学、漢学などを広く学び、詩文や書、絵画など芸術にも優れた才能を発揮した。小布施に戻った後の鴻山の元には、葛飾北斎をはじめ、数多くの文人たちが訪れている。

 豪農商であった高井家は、間口30間(54m)奥行80間(144m)の広大な敷地に、本宅をはじめ蔵などが軒を連ねていた。この記念館は、鴻山の生涯と作品を顕彰するために、屋敷の一部を同町が譲り受け昭和58年に開館、年間約10万人の来館がある。

 第1展示室の文庫蔵では、鴻山の生涯をパネルで紹介するほか、12m近くある豊田村永江神社ののぼり、花鳥画などが常設展示されている。

 第2展示室の屋台庫は、北斎の下絵を手本にして描いた鴻山の作品や、岩松院の鳳凰図など、北斎の描いた原画を展示している。第3展示室の穀蔵には鴻山の晩年の作品である妖怪図を展示。妖怪図は、幕末から明治にかけて激変する社会の中で、鴻山が悩み苦悩した心中を表した作品といわれている。毎年秋には特別展が開かれる。 鴻山が書斎として使用し、また文人たちと語り合ったとされるユウゼンロウは、鴻山愛用の遺品を間近に見る事ができ、その暮らしぶりを身近に感じられる。北斎がアトリエとして使用したヘキイケンはこぢんまりした建物だが、床の間の上部に貝殻が付着した船板を用いるなど、凝った造りになっている。

 手入れの行き届いた美しい庭も見所の一つ。栗の木レンガの歩道を歩きながらゆっくり見学したい。小布施の今昔を写真パネルで紹介している歩廊もある。

 土産品は、画集、ポストカード、絵馬、うちわ、テレホンカードなど。

〈入館案内〉

  • 小布施町大字小布施805-1
  • 開館時間:午前9時〜午後5時(元旦のみ午前10時〜午後3時)
  • 休館日:12月29日〜31日
  • 観覧料:大人300円、子供150円(特別展の場合は別料金)
  • 電話:026-247-4049