《志賀山文庫》

 志賀高原の美しい大自然に魅了され、この地を愛し訪れた多くの文化人たち。その貴重な文学芸術作品、資料などを収集し、長く保存するために、洋風木造建築の由緒ある旧渋沢邸を移築して、昭和60年に開館した。館長は志賀山リフト会長の児玉環さん。

 古くは小林一茶、佐久間象山から、近代は上林でスキーを楽しんだ竹久夢二、高天ケ原に「文芸春秋山の家」を造った菊池寛をはじめ、夏目漱石、若山牧水、横山大観、石坂洋次郎、井上靖、井伏鱒二、川端康成、小林秀雄、三好達治ほか、文化の歴史を彩る多くの巨星たちが、この地に足跡を残しており、収蔵資料は150人、2万点におよぶ。

 特別収蔵資料としては、江戸時代の「甲陽軍鑑」「大和本草」「解体新書」「万葉集略解」や福沢諭吉の「学問のすすめ」など、貴重な初版本も多く、年に3〜4回は展示を入れ替えて公開している。

 開館以来恒例の「夏期大学」は、多彩な講演内容には定評があり、県内外から毎年受講している人も多く、2日間の講座に約250人が参加した(1998年)。

 東京都目黒区上大崎から上林に移築されたこの建物は、明治、大正期の実業家・渋沢栄一翁の孫、信雄氏のもので昭和13年に建築された。梁や柱をはじめ、良質の栗材がふんだんに使われており、落ち着きのある美しい洋風木造の建物だ。

 1階の展示室では現在、竹久夢二の知られざる横顔を紹介する「商業美術家夢二展」を開催中。2階は講堂、和室のほか、竹節作太と竹久夢二の常設展示室がある。また茶房「栗」、お土産の夢二グッズに人気がある。

〈入館案内〉

  • 開館時間…午前9時〜午後5時
  • 入館料…大人(中学生以上)310円、子供(小学生まで)160円(税込み)
  • 休館日…冬季のみ(12月〜3月)毎週木曜日
  • 茶房「栗」
    営業時間…午前9時〜午後4時半
  • 問い合わせ…志賀山文庫
    山ノ内町上林温泉
    TEL0269・33・1929