《神津コテージ猪谷記念館》

 1956年、イタリアのコルチナオリンピックで日本初の冬季五輪メダリストとなった猪谷千春と両親の猪谷六合雄(くにお)・定子夫妻の功績をたたえ、彼らの良き友人の神津昭平(長野電鉄第5代社長)が、志賀高原丸池に89年8月創設した。このコテージは35年、初代長野電鉄社長、神津藤平によって建てられたもの。

 六合雄は群馬県赤城山に生まれ、赤城、千島、乗鞍、青森、志賀を転住しながら独自のスキー研究をし、日本スキー界に大きな影響を与えた。また、妻定子は、日本で唯一の女性スキージャンパーとして知られている。

 一家は戦後の47年、当時進駐軍専用ゲレンデだった丸池スキー場に架設された初のスキーリフトと申し分のない雪質、積雪期間に魅了され、翌年、ここ神津コテージへと移り住む。トレーニング、体位の研究、スキー器具の試作などに取り組みながら、約20年間を過ごした。このコテージには、千春とともにコルチナ五輪に出場した盟友の杉山進、長年のスキー仲間麻生武治などのスキーを愛好する多くの人たちが訪れた。

 コテージの周りは白樺に囲まれ、窓からは、季節に彩られた山々とスキー場が見ることができる。同記念館の1階には、スキー板の修理や製作などを行っていた作業場が当時のまま残っている。六合雄が作った道具を入れる棚や手編みの帽子や靴下、板を作るための10種類以上のカンナなども展示、猪谷家のスキーに対する情熱と生活ぶりが分かる。

 2階の旧寝室は、パネルによる展示室になっていて、一家の歴史、日本のスキー史が詰まっている。

 当時猪谷一家と親しくしていた田村作治館長(74)が、開館以来管理している。

<入館案内>

  • 開館時間:午前9時〜午後4時
  • 休館日:毎週水曜日
  • 入館料:無料
  • 問い合わせ
    猪谷記念館
    山ノ内町志賀高原丸池
    TEL0269-34-2861
    丸池観光ホテル
    TEL0269-34-2611