中越地震・キノコ栽培に被害 農業関係6100万円
10月23日午後5時56分ごろの新潟県中越地震と余震で、北信地方事務所管内では幸いなことに人的被害を出していないが、キノコ栽培施設棚の倒壊など農業関係で6100万円の被害が出た。中野市、飯山市、木島平村、栄村の総計で減収量14.3トン、ビン数124万9750本。
キノコの品種別では、エノキタケ318万8000円、ブナシメジ4459万円、ナメコ224万円。山ノ内町、野沢温泉村、豊田村から被害は報告されていない。25日午後3時30分現在の農業関係被害は次のとおり。
▽中野市 4.3トン、4万5750本、465万円。
▽飯山市 115万2000本、5000万円。
▽木島平村 3000本、11万円。
▽栄村 10トン、4万9000本、550万円。
長丘で住宅被害
新潟県中越地震で、中野市内でも住宅の一部破損などの被害が発生した。
住宅被害は、田麦で4棟、厚貝で1棟が一部破損、七瀬で土蔵が1棟一部破損した。
中野市が救援物資
中野市は26日、新潟県中越地震で大きな被害が発生した十日町市へ救援物資を送った。
市が送った救援物資は、飲料水が1.5リットルペットボトル1000本、非常用保存食のアルファ米800食。
山ノ内町職員義援金
山ノ内町職員互助会は新潟県中越地震に伴い、義援金30万円を贈る。また、31日には町社会福祉協議会などと合同で、被災地へ復旧支援のボランティアに出かける。
義援金は、約200人の会員に1人当たり1000円以上を募る。
冠水リンゴ全滅…台風23号のツメ跡
地震水害 経営相談窓口・北信農改センター
北信農業改良普及センターは26日、「地震・水害に係る経営相談窓口」を設置した。
当分の間、被災農家の経営相談、被害を受けた農作物の栽培技術に係る相談を受け付ける。場所は北信合同庁舎3階の北信農業改良普及センター内。相談日は平日の午前8時30分から午後5時。
浸水、土砂崩れ、自主避難・豊田村 地震の追い打ちに不安
20日深夜から21日未明にかけて通過した台風23号の影響で、豊田村では千曲川がはんらんし、上今井で収穫直前のリンゴ「ふじ」が冠水するなど大打撃を受けた。民家への浸水被害は上今井と替佐の30戸。村内各地で土砂崩落が起き、現在もJR飯山線の替佐−飯山駅間が不通となっており、国道117号など4カ所で復旧のメドが立っていない。(写真:幅50メートルにわたり線路の土砂が崩れた落ちた飯山線=豊田村硲)
リンゴの冠水被害は、上今井の千曲川両岸、70.4ヘクタールで発生。被害面積は村全体のリンゴ栽培面積の3割強に当たる。減収量は速報値で1244トン、被害額は1億7704万円に上る。リンゴの木が根こそぎ倒れている場所もあり、このうち樹体被害は288万円。
特に左岸ではほぼすべての果実が水に浸かった。畑では、水が引いてから果実に付着した泥を洗浄する姿が見られ、JA北信州みゆきもしんからの雑菌混入により消毒を促しているものの、カビが発生するなど長持ちせず、農作物は全滅状態。園主らは、枝に覆ったわらを片付けながら「色付きが良かっただけに−」と、肩を落とした。(写真:冠水後のリンゴ畑で、木にまとわりつくわらなどのゴミを落とす生産者)
住宅の浸水被害は、村内では上今井の南部と東部など、替佐は築堤に向けて発掘調査が行われている川久保と下宿を中心に発生。上今井で床上9世帯、床下8世帯、替佐は床上2世帯、床下11世帯。物置きなどの非住宅は41件。避難勧告は上今井、替佐と穴田、梨久保の20世帯に発令され、13戸が自主避難した。(写真:川久保では住宅が浸水)
JR飯山線は、豊井小学校付近で増水のため地下水路が破裂し、線路の盛土が流された。付近では道路が陥没、千曲川増水のため線路手前まで浸食した。飯山線はこのほか、硲で長さ50メートルほどにわたり線路の土砂が崩れ落ちた。(写真:地下水路が破裂し、線路の盛土が流された=左奥が豊井小学校)
現在、替佐−飯山駅間はバスによる代行運行となっている。JR東日本長野支社では、近日中にもいつごろ復旧できるのかメドを立てることにしている。
道路関係では、7路線で土砂崩落が起きた。硲の国道117号と豊井小学校前の村道上今井替佐線をはじめ、村道米山線、村道毛の川線が現在も通行不能。親川の県道飯山妙高高原線、のり面が崩落した道光寺の県道三水中野線などは、仮復旧も含め通行可能となっている。
豊井小学校では下水道管が破損し、21、22日は休校。23日は土曜日だったものの登校し、架設トイレで対応した。25日を振り替え休校にし、下水道の改修工事を済ませ、26日から平常どおりとなっている。
村消防団は、20日午後5時の招集から21日午後6時の撤収まで105人が対応し、土のう積みや排水作業、避難誘導に奔走。日赤奉仕団の炊き出しボランティアや、災害に際し村建設業協会の協力もあった。
家屋への浸水を含め、無堤地に同規模の被害をもたらした1982、83年と被災地が重なっているため、村内では国に対し「のん気に発掘調査をしていないで、さっさと築堤を進めてほしい」の声が高まっている。
村内全体の浸水面積は136.1ヘクタール。台風23号に伴う千曲川の最高水位は、上今井樋門で21日午前9時の9.03メートル、立ヶ花で10メートル32センチだった。1982年に襲った台風18号は立ヶ花で10.54メートル、83年の台風10号は11.8メートル。
早期に無堤解消を・内水の排水に課題
台風23号による家屋など建物の浸水被害は、無堤防地区と内水によるものが多い。
このうち立ケ花から栗林までは完成した堤防により、高丘地区の千曲川沿いの各集落は家屋への浸水をまぬがれた。住民の多くは、完成した堤防に感謝していた。
しかし、内水により農地への浸水被害は多く、排水ポンプの充実などを訴えている。
また、篠井川排水機場は一定の威力を発揮したものの、延徳田んぼ沿いの低地は冠水し、その対策も課題として残された。
さらに無堤地区は相変わらず水害の恐怖にさらされており、1日も早い堤防の建設が待たれている。
柳沢に災害復旧ボランティア・市社協要請に建設労組
中野市社会福祉協議会では、要請により柳沢の台風災害ボランティアを21日に募集したところ、中高建設労働組合の組合員が22日、さっそく駆けつけた。
市役所職員の有志、社協職員も加わり、水害に遭った民家周辺、堆積した粗大ゴミの取り出し、分別など、足元がぬかる畑、田んぼの中へ入って作業に取り掛かった。(写真:作業に取り掛かる組合員ら)
このほか、県社会福祉協議会からタオル200本、北陸コカ・コーラボトリングから飲料水120本、日本赤十字社中野市地区から毛布が、救援物資として届けられた。